繰り返し長く使えて、サビにも強い。口当たり滑らかで、冷たい飲み物をさらに冷たく飲めるアルミ製ストロー
FORM
HISTORY
ENVIRONMENT
FUNCTION
MATERIAL
ストロー(straw)の語源は、英語で「藁(わら)」を意味する straw に由来します。もともと中世ヨーロッパでは麦やライ麦などの茎をそのまま使って液体を吸い上げる道具として利用されており、「藁=吸う道具」という発想から現在のストローの語が定着しました。一方で、藁のストローは、現代のプラスチック製などと違い、天然の素材で壊れやすく、水分に弱いため、基本的には使い捨てとされていました。いわば「使い捨て文化」の先駆けともいえる存在でした。
近代に入ると、紙製やプラスチック製のストローが登場し、「衛生的にコップに口をつけたくない」という理由からレストランや公共の場で広まりました。こうしたストローは、繰り返し使える素材であったとしても、一般的には一度限りの「使い捨て」で使用されるケースが多いのが実情です。
THEは物を長く使い続けること、捨てない文化と環境への配慮をビジョンとしています。 「使い捨て」の象徴的な製品とも言えるストローこそ、THEとして製品化すべきであると感じ、「捨てないストロー」をTHEなりに製品化したプロダクトがTHE STRAWです。
製品化するに当たり、ストローの機能性や実用性を考えました。
なぜそもそもカップから直接飲まず、藁のストローを用いたのか?その主な理由は沈殿物を避けるためです。古代のビールやワインはろ過されていないため濁っており、底に酵母や穀物カスなどが沈殿していたため、上澄みだけを吸い上げて飲むのにストローが役立ちました。また、当時の器は陶器や金属製が多く、縁が厚くて直接飲みにくいものがあり、ストローが実用的でした。さらに、量の多い容器から少量ずつ飲むなどの用途でも用いられました。
また、実用性という点から見たとき、ストローは見た目にはシンプルな道具ですが、例えば障害を持つ方にとっては「飲む」という行為を安全かつ自立的に行うための重要な補助具になります。特に、手や腕の動きに制限がある方や、嚥下(えんげ)機能に障害がある方、体幹の安定が難しい方にとっては、日常生活の質を支える大事な役割があります。コップを持ち上げたり傾けたりする動作が難しい方でも、ストローを使えばコップを机や膝の上に置いたまま飲めたり、上体を大きく動かさず、自然な姿勢のまま水分補給が可能です。
これは障害を持つ方に限らず、乳幼児や高齢者、すべての人々にとっても変わらぬ利便性です。つまり、ストローは単なる飲み口ではなく、「安全に、楽に飲む」ための補助具としての機能をもったプロダクトと言えます。
ストローの素材には紙、プラスチック、ガラス、金属などの選択肢がありますが、THE STRAWは、その中でアルミニウム製のストローを選択しました。その理由は、アルミニウムはそれ自体に金属臭が無く、紙のストローで起こりやすい飲み物への臭い移りもありません。紙やプラスチックのストローに比べ吸い上げやすく、楽に飲み物を飲めます。ガラス製のように割れたり、欠けたりする心配も無いため、安全に安心して使うことができます。THE STRAWは、軽量で持ち運びやすく、耐久性が高いので、家だけでなく、外出先でも使いやすいストローです。
さらにアルミニウム製ストローは、金属ならではの滑らかな口当たりの良さがあり、一般的なステンレスの12〜15倍の熱伝導率のため、冷たい飲み物では冷たさをダイレクトに感じることができます。表面は酸化被膜(アルマイト加工)によってサビに圧倒的に強いため、屋外やアウトドアでも使用できるという利点もあります。
※食器洗い機の使用は避けてください。 食器洗い機に多いアルカリ性洗剤は表面をキズつけ、変色·腐食の原因になります。
THE STRAWはまた、THE GLASSに使いやすい長さに設計してあるので、セットでお使い頂くのもおすすめです。
「捨てない」ことへの配慮と、使いやすさと利便性を目指したTHEらしいプロダクトがダイニングアイテムにまたひとつラインナップされました。